前回キャビネット加工(穴あけ)を電気屋さんに依頼し、無事きれいに仕上がりました。
しかしキャビネットの穴あけ加工代が20,000円と想定外の値段だったので、
今回は前回電気屋さんが行った方法を真似して自分でキャビネットを加工してみました。
穴あけ位置の設計
今回加工したキャビネットは日東工業RA16-76-1_K1 。
天面に未来工業の2K-28コネクタ用ホールを次のように5つあけます。

日東工業RA16-76-1_K1 天面設計
ホールソーを通すための下穴をあける
まずはホールソーを通すために下穴をあけます。
3mmドリルビットで下穴の下穴をあける
ポンチがないので、いつものように古い釘で穴あけの中心点に小さな目印をつけます。
そして目印に合せてまずはマキタの18VインパクトドライバーTD148に装着した、
100円ショップの3mmビットで下穴用の下穴をあけます。

マキタインパクトドライバTD148+100円ショップの3mmジルコニウムコーティング鉄工ドリルビット
6mmドリルビットで下穴をあける
超硬ホールソーの軸(センタードリル)の径が6mm。
今回はキャビネット加工のためにホールソー専用下穴ドリルビットを用意しました。
用意したのは不二越(商標:ナチ[NACHI]) というメーカーのステンレス用ドリル 6.0mm。

マキタDF458DZ+ナチ(NACHI) ステンレス用ドリルビット 6.0mm
同社のステンレス用ドリルビットはアマゾンの商品レビューでは件数は少ないものの、
比較的評判がよく高い評価点を得ていたので購入してみました。
価格はアマゾンにて842円。
早速3mmであけた穴へ6.0mmのドリルで貫通させます。
ここまでの作業はほんの数分。あっという間に正確な穴があけられました。

不二越・ナチ(NACHI)のステンレス用ドリル 6.0mm で穴を開けたところ
100円ショップのジルコニウムコーティング鉄工ドリルビットも
ナチ(NACHI)のステンレス用ドリル 6.0mmもよく切れます。
というか、そもそもキャビネットの穴あけは簡単だったのかなとも思います。
ホール加工の準備
次にマキタDF458DZに装着した33mm超硬ホルソーを用意。

マキタDF458DZ+超硬33mmホールソー
ホルソー回転中は切削部分がかなり高温になるので、ドリルオイル(切削油)も用意します。
今回はAZ(エーゼット)の『ステンレス用ドリルオイル』を、
DIYツールドットコムにて326円で購入しました。
ちなみに前回、電気屋さんは椿オイルを使用していました。
さらに作業の際には鉄粉や鉄カスが多く飛ぶので、ゴーグルを装着します。
ホルソーでホール加工
ナチ(NACHI) ステンレス用ドリルビットであけた6mm穴に合せてホルソーをセット。
キャビネットは薄い鉄板なので、今回はドリルガイドなしのハンズフリーで行います。
ゆっくりと回しながら彫っていきます。ちなみにドリルのステップは『6』に設定しました。
ドリルを回すと、ものすごい轟音とともにドリルが本当に少しずつですが沈んでいきます。
落ち着いて『ドリル回転→煙が立つ→ドリル用オイルを注ぐ』を繰り返して作業していきます。

エーゼット(AZ)ステンレス用ドリルオイルを注いで廃熱します
上記の作業を5回くらい繰り返せばホールができます。

鉄粉・鉄くずなどがかなり発生します。
慣れないと少々手間ですが、きれいに確実にホール加工ができました。

キャビネットに33mm径のホールをあけたところ
自分でやってみると意外と簡単でした。
作業時間は10分程度。

加工したホールに未来工業VEコネクタ2K-28をつけたところ
ドリルオイルのメリット(メモ)
今回初めて使用したAZ(エーゼット) ステンレス用ドリルオイルは、次のような特徴があります。
- ステンレス用として厳選された鉱油に特殊添加剤を加えた切削油です。
- ねじ切り等、金属の切削作業に優れた効果を発揮し、作業時間を短縮します。
- 耐摩耗性に優れ、工具寿命を延長します。
- 加工による発熱を抑え、寸法精度を向上させます。
- 適度な粘度で切削屑の排出を促し飛散を抑えます。