前回外した天井杉板の反り止め処理のお話です。
外した3枚の天井杉板、もうおそらく100年以上経つので反ることはないと思いますが、
開けた天井の蓋代わりにもしないとならないのでDIYで天井板を作ります。
まずは元あったのと同じように並べます。
反りの状態・痛みの状態・現状の寸法を確認。
どうも寸法が微妙にバラバラ、しかも反りもあり無理に3枚結合するのは容易ではなさそう。
そこで3枚の天井板をフレームを作って、フレーム上にビス留めすることにしました。
0.クリーニング
まずは経年の汚れをティッシュなどで拭き取ります。
どうやらこの天井板、ベンガラが施されているようなので軽く汚れを拭き取っていきます。

ベンガラが施された杉の天井板
ベンガラがティッシュにつかない程度に汚れを除去
1.フレーム作り
造作作業です。
フレームには硬木でしっかりとしたヒノキの角材をチョイス。
2寸角の檜をマルノコで割って桟を作ります。
その後、自動かんなで表面をきれいに仕上げます。
そして元あったとおりに天井板を裏にして並べます。
その上に作った桟を乗せて、元と同じ位置に杉板が並ぶようレイアウト。
ぴったりと並べたところで元々天井板にあいていた穴へ、
長さ20mm・太さ2.7mm・SUS304ステンレスビスを打ち込みます。
ドリルで下穴を開けてから、ゆっくりとビスをいれていきます。
完成した天井板付のフレームがこちら

ベンガラが施された杉の天井板を桧でつくったフレームにはめたところ
各天井板は並べても端が一直線にならなかったので、最端を桧のフレームで一直線に統一。

デリケートな杉板を無理なく形状に合わせいます
反った杉板は隙間に赤味の薄い杉板を挿入して板に無理がないようビス留め。

隙間を薄い赤味の杉板で挟んでビス留め
マツ葉部分も杉板に無理がないよう赤味の薄い杉板を挿入。

マツ葉で浮いた空間にも薄い杉板を挿入
2.天井板付フレームの仕上げ
現場併せで桟の不要な部分をカット。
強度を高めるため天井板の側面にも桟を固定。

両脇にも天井板の厚み2分に併せた桟を固定して直角を確保
直角かつ天井板とツライチに桟をプレーナー加工。

両脇にも天井板の厚み2分に併せた桟を固定して直角を確保