半日陰でもよく育つうえ成長が早く、葉が多くつく常緑樹ということで
目隠し代りとして屋敷林に以前管理していた人が植えてくれたのだとか。
名称が多い樹木のひとつで、Wikipediaや文献を調べると
ミツデカシワ、カラミツデ、テングノウチワ、ミツデ、ミツナガシワ(御綱柏)、ミソブタ、ミゾブタカラミツデ、ミツノカシワ(三角柏)、ミヅノカシワ、ミツノガシワ
などの名称があります。
- 科:ウコギ科
- 属:カクレミノ属
- 樹形:常緑高木
- 樹高:10m
- 胸高直径:~40cm
樹皮
- 樹皮の色:暗灰褐色
- 樹皮の形状:平滑

カクレミノの幹
葉の特徴
- 枝葉:単葉互生
- 葉形:長楕円形
- 葉身:6~11㎝
- 枝先に葉が集まってつく
- 落葉するとき、葉は黄色くなる。
- 葉は厚く光沢があり、脈が目立つ。
カクレミノは葉の形が様々です。
若木の葉は2裂~5裂に裂けますが、成木になると卵型となり分裂は少ないそうです。

カクレミノの幼木ー葉はほとんど3裂葉となっている

カクレミノ無裂葉の葉表

カクレミノ無裂葉の葉裏

カクレミノ3裂葉の葉表

カクレミノ3裂葉の葉裏
名前の由来は3裂した葉の形が天狗が持つという身につけると姿が消える蓑(みの)に似ているからだとか。

落葉前の黄色くなったカクレミノの葉

カクレミノの落葉
花と実
- 花期:5月~6月…枝の先から花序をだし、5弁の淡黄色の花をつける
- 果期:10~11月…黒い小さな果実が熟す
- 果実の特徴:楕円形核果

カクレミノのまだ熟していない果実(10月撮影)
カクレミノの特徴
- 成長が早い。
- 枝葉がよく広がり葉も大きいので目隠しには最適な樹木のひとつ。
- 種が多いのか繁殖力が強いのか、そこら中に幼木が生えるほど強い樹種のひとつ。
- 半日陰でもしっかり育つ。
カクレミノの伐採や枝打ちのポイント
- 樹液中にウルシやハゼノキと同じウルシオールを含むため、体質によってかぶれることがある。
- 衣類に樹液がつくと、黒くなる→洗濯すれば通常着色は落ちる。
- 枝葉はもちろん、幹もやわらかいためチェーンソーなどの刃を通しやすい。
- 枝葉、幹ともに比較的軽い。
- 幼木は手で引っこ抜けば簡単に除去できる。

撤去したカクレミノの幼木
カクレミノは放置しておくと周辺の木の日照を妨げるほど大きくなるのでやっかいですが、
その点だけ気をつければ観賞用や目隠しなどにも最適な樹種のひとつです。