エノキ(えのき/榎)の更新です。
秋までには枝打ち・剪定しておきたい樹種のひとつ、
エノキ(榎,えのき)の作業レポートを更新しました。
秋のエノキ枝打ち(updated)
秋までに枝打ち・剪定したい理由は落葉時期であり実が落下する時期だからです。
この時期までに枝打ちすると、落ち葉清掃の負担もかなり軽減されます。
エノキの葉(秋)
エノキの葉は落葉時期になると黄葉になります。
しかし今回枝打ちしたエノキはいずれもほとんど黄葉がまだ見られず。

黄葉に変化したエノキの葉-11月撮影
ひと夏を過ぎたことで、虫食いや虫えい(虫こぶ)のある葉もかなりありました。

エノキの葉表-11月撮影
また今回は、樹冠頂部を中心に剪定したため全体的に葉は小ぶりです(葉身は3~4cm程度)。
エノキの実(秋)
エノキは夏ごろ結実しますが、熟すまで数ヶ月。
個体差がかなりあるようで成熟度は実によってまちまち。

エノキの実(緑・黄色・オレンジ・赤)-11月撮影
実は緑→黄色→オレンジ→赤→黒っぽい紫へと変化して最終的に落下します。
![エノキの実(黄色とオレンジ[黄色の次に変化する色])](http://heritage.tokyo.jp/wp-content/uploads/2018/11/エノキ枝打ち荒-2.jpg)
エノキの実(黄色とオレンジ)-11月撮影
老木のエノキの枝
今回枝打ちしたエノキはいずれも老木で、
樹冠頂部にある枝のため見事な節がついていました。

剪定したエノキ老木の頂上枝
主枝もいくつか切り落としました。
年輪を数えると30年以上はあったことがわかります。

枝打ちした老木エノキの主枝
エノキの枝打ち・剪定・伐採のポイント・注意点
・エノキは元々枝が折れやすい、特に老木はしなりがないので加重ですぐに折れる。
・エノキは落葉樹だが、すでに冬芽ができているので枝の切り落とし過ぎに注意。
・枝打ちしても、ある程度枝葉は残すこと。→エノキは枝葉を落としすぎると簡単に枯れてしまう。
・エノキの葉はしおれやすいので、枝打ち・伐採後はすぐにゴミを所定の場所へ移動・まとめる。(枝打ち後1日で葉は枯れてしまう)
22-3.1
エノキ【えのき/榎】-ニレ科エノキ属-落葉高木
科:ニレ科(APG植物分類体系ではアサ科)
属:エノキ属
樹形:落葉高木
樹高:15~20m
胸高直径(幹周り):40~60㎝
樹皮
樹皮の色
灰色
樹皮の形状
いぼ状だが割れない。老木になると樹皮に象の足を連想させるようなシワがよってくる。
また老木の枝は竹のような節が見られるのも特徴。

エノキ(えのき,榎)の樹皮は灰色で割れない
花
4月~5月
実
果期
8月頃から緑色の実がなり、成熟して11月~12月へ黒っぽい紫へと成熟。
果実の特徴
緑→黄色→オレンジ→赤→黒っぽい紫へと変化して最終的に落下します。
ここでは大量の実が冬のはじめに落下してきます。
葉の特徴
枝葉:単葉互生
葉形:広楕円形
葉身:4cm~8cm 頂上枝につく葉は下方枝につく葉に比べて小さくなりがち。
葉の特徴:上半分に鋸歯があるが、鋸歯のない葉もある。
落葉時期:11月ごろ~

エノキの葉(春)