いつも大雨が降ると大きな水溜になってしまう前庭の一角。

屋敷の母屋に4カ所しかない落とし樋のひとつが近くにあることもあり、

雨の度に長らく悩みのたねでした。

そこで、このに庭には大きな既存の排水溝もあるので、雨水マスを新設することにしました。

もちろん筆者は雨水マスなんていう存在も知らなかったのですが、

雨水処理から配管までいろいろと調べて勉強しました。

1.配管設計

要件

・落とし樋の近くに、雨水枡がほしい。→元々は自然沈下だった(大きな水溜の原因)。

・設置場所周辺の雨水も流したい。→この辺りはいつも雨が降ると大きな水溜になる。

・約10m先にある、古くからある会所マスを活用して排水したい。→このマスは今も使える。

ボトルネック

・配管予定地周辺には踏み石がたくさんある。→踏み石は絶対にずらせない

・できるだけ流水抵抗を抑えたい→エルボの使用は最小限に留め、角度も緩めを選定。

・庭の美観を維持するため、点検口をつけたくない→雨水がつまらない工夫をする。

2.工事材料の準備

今回の材料はVU管など一部を除いて、「ダンドリー.com」という

水道関連製品を中心としたEC販社で揃えました。

この販売店、評判や評価はわかりませんが筆者は幾度か利用しています。

筆者が購入する製品に限っては破格の値段と品揃え(積水とアロンが充実)、

5000円以上購入で送料無料のうえに

いろいろと購入前サポートをしてもらえる頼もしいお店です。

雨水マス

メーカー:積水化学工業(エスロン)

型番:タメマス MTMS 300型(カイショマス300)

価格:1,080円

数量:1個

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

通常のショベルもしっかりと入ります

蓋(マスフタ)

メーカー:積水化学工業(エスロン)

型番:MF3KU 300型

価格:1,286円

数量:1個

積水化学工業(エスロン) 鋳鉄製フタ(鋳鉄格子) MF3KU 300型

積水化学工業(エスロン) 鋳鉄製フタ(鋳鉄格子) MF3KU 300型

落とし樋からの雨水は一旦犬走りの下に造られた雨水経路を経て地面に排水されるため、

地表に流れた水をマスへ流す必要があります。

そのため落ち葉などが雨水マスに落ちないよう、格子仕様の鋳鉄格子にしました。

VU管100用22.5度エルボ

メーカー:積水化学工業

型番:VU継手 22 1/2°エルボ <22L> U2L1H

価格:371円

数量:2個

VU管100用30度エルボ

メーカー:積水化学工業

型番:VU継手 30°エルボ (型番不明)

価格:450円

数量:2個

踏み石が多いため22.1度では配管が厳しかったので30度エルボも用意しました。

30度エルボは東京のプロストックにて購入し、現地まで持って行きました。

VU管100用シールパッキン

メーカー:積水化学工業

型番: KCP1HN 100

価格:118円

数量:1個

購入前はピンとこなかったのですが、ゴム製のなかなかしっかりしたアイテム。

実際施工した際に、大変役立ちました。

VU管100

メーカー:クボタCI

型番: VU100・4m (17年3月製)

価格:1,468円

数量:2本

 

 

3.既存会所ます周辺を整備

今回は成功するかわからなかったので、下流側にある既存会所ますからスタート。

まず会所マス周辺をキレイに掃除し、重い石のフタをどけて会所マスを出します。

既存のレンガ製カイショマス

既存のレンガ製カイショマス

草や落ち葉、腐葉土化した土などを丁寧にどけるのに1時間くらい・・・。

次に土壌B層の土と表面部分の土壌A層の土を分けて、会所マス周辺を掘ります。

既存の会所ますは赤レンガ製。そこに南と西から土管で雨水などが排水されています。

そして今回は会所ますの北側を加工してVU100を取り付ける予定です。

4.VU100埋設用の溝を堀削

VU100が埋設できる深さと幅を確保しながら、雨水マス埋設予定場所まで掘り進めます。

このような狭い溝の堀削には配管工スコップが大変役に立ちます。

5.VU100仮埋設

VU管を仮で埋めてみました。

雨水排水用VU100埋設。既存の会所マス近くのみ30度エルボで接続。

雨水排水用VU100埋設。既存の会所マス近くのみ30度エルボで接続。

そして1mで1cm傾くように角度をつけてさらに細かい堀り作業を行います。

埋設工事で最も面倒なのが、傾斜がつくように溝を作る作業です。

雨水排水用VU100埋設

雨水排水用VU100埋設

レベルでも確認しながら行いましたが、

いつものようにスマホの水平器アプリも使って傾斜を確認(素人なので数値が頼り)。

素人には気の遠くなるような面倒な作業でした。

6.雨水マス埋設

雨水マス埋設予定場所まで傾斜をつけてVU管を埋設することができたので、

次に雨水マスを埋設します。

埋設する場所は色々検討した結果、

犬走りや石の階段、踏み石などで区切られた長方形のスペース内に

西側から40cm・東側から64cm・北から20.7cm・南から33cmのところへ埋設します。

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

雨水ますを埋めるための穴を掘ったところ

寸法の理由は、

・この場所が周囲の雨水を効率的に流せる

・一輪車などが通ったときに邪魔にならない

・他の配管と接触しない、交差しない。

・東西南北に黄金律10:16のマージンがとれる。

・既存の石と石との間にある見えないラインを阻害しない。

・交換や拡張など後々の追加作業しやすさに配慮した場所であること。

目的である雨水の排水だけではなく、

周囲の配管・美観・メンテナンス性を踏まえて総合的に判断しています。

積水化学工業(エスロン) タメマス(カイショマス) MTMS 300型

雨水ますを埋設したところ

7.木たこで土固めとVU管埋設

無事雨水ますから既存の会所ますまで流水経路が確保できたので、

VU管設置場所を「きたこ(キタコ)」で叩いて、地面を固めます。

現地のクスノキ太枝を使って造った木タコ

現地のクスノキ太枝を使って造った木タコ

8.雨水マスの加工とシールパッキン取付

雨水マスにVU100が通せる穴を加工します。

VU100を接合するホール径は119mm。

専用ホールソーというとかなり高額、数回しか使わない筆者には二の足を踏むアイテム。

そこでアマゾンで見つけたノーブランドの120mmバイメタルホールソーを使います。

s-バイメタル 大型 穴あけ ホールソー ドリル ビット (120mm) 1990円@アマゾン (5)

s-バイメタル 大型 穴あけ Amazonで購入した120mmホールソー

安価とはいえノーブランドの中国製。

精度や切れのクオリティがとても心配でしたが、

“いざとなれば返品すればいいや”っという気持ちで買いました。

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タメマス(カイショマス) MTMS 300型にシールパッキンKCP1HNをつけてVU100を通したところ

手順は

1.ホール加工

2.シールパッキン取付

3.VU100取付

さすがシールパッキンだけあってゴムとはいえ、取付けにはちょっと力が必要でした。

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タメマス(カイショマス) MTMS 300型にシールパッキンKCP1HNをつけてVU100を通したところ

VU管設置の都合でホール位置がかなり上になってしまいましたが、

使用上問題はありません(相当ドロは溜められそうです)。

9.雨水マス埋設・埋め戻し

きたこで底をしっかりと固めてから、雨水マスを埋設します。

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水を流しながら、ショベルで土をしっかりとます周辺に入れていきます。

レベルを確認しながらしっかりと土を流し込んだら完成。

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レベルで確認しながらタメマスを埋めます。

予定した位置に埋設できたか確認。

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埋設位置確認

ちゃんと予定位置に埋設ができました。

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埋設位置確認

そして埋設したVU管も埋め戻しを行います。

10.既存会所マスとの接続

ご覧のとおり古いレンガ造りの会所マス。

VU100の会所マスへの配管

VU100の会所マスへの配管

ひとつひとつブロックを外して必要な空間を作ります。

今回は別件で左官さんが来ていたので、ついでにやってもらいました。

1.仮枠の設置

モルタルをひく部分に杉板で仮枠を築き、モルタルをひく部分に水を流して地面を固めます。

仮枠,モルタル,ポルトラントセメント,砂,水,流し込み

仮枠をして、モルタルをひく場所に水を流して地面を固めます。

2.モルタルの流し込み

モルタル(ポルトラントセメント+砂+水)を流し込みます。

仮枠,モルタル,ポルトラントセメント,砂,水,流し込み

モルタルを流し込む、その際VU管を軽く叩きながらモルタルを隙間なく流し込む

仮枠,モルタル,ポルトラントセメント,砂,水,流し込み

仮枠がふくれないように調整

コテでならす

コテでならす

上を小刻みに叩くことで水分を浮かせる

上を小刻みに叩くことで水分を浮かせる

コテで再度ならして乾燥

コテで再度ならして乾燥

3.完成

数時間の乾燥を経た後、仮枠を外して完成です。

数時間後、仮枠を外して完成

数時間後、仮枠を外して完成

数時間後、仮枠を外して完成

数時間後、仮枠を外して完成

さすがプロ、文句なしのきれいでしっかりと仕上がりとなりました。

 

次回は点検口をつけない代わりに、雨水がつまらないための工事です。

 

なお、作業方法は販売店(ダンドリ.com)から教えてもらったのですが、

日本プラスチック・マスマンホール協会が作成した「ポリプロピレン製宅地雨水ますの施工」

という施工ガイド(インターネットからダウンロード可能)が参考にしました。

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